黄斑とは?
黄斑(おうはん)は、網膜の中心にある「ものを見るための最も大切な部分」です。新聞やスマートフォンの文字を読んだり、色を見分けたり、細かい作業をしたりする際に働きます。黄斑が正常に機能していることで、細かいものをくっきりとはっきり見ることができます。
加齢性黄斑変性の特徴と種類
加齢性黄斑変性は、黄斑の働きが低下することで、視界の中心が見えにくくなる病気です。
この病気には、進み方や治療の考え方が異なる2つのタイプがあります。
- 萎縮型(いしゅくがた)
- 滲出型(しんしゅつがた)
黄斑の細胞が少しずつ弱くなり、時間をかけてゆっくり進行するタイプです。
急激に視力が落ちることは少ないものの、長い経過の中で中心視力が低下することがあります。
黄斑の下に、本来できる必要のない異常な血管が現れ、出血やむくみを起こすタイプです。
見え方が急に悪くなることがあり、早期に治療を始めることが重要です。
このように、同じ加齢性黄斑変性でも、進行の仕方や治療方法はタイプによって異なります。そのため、正確な診断と定期的な検査が大切になります。
加齢性黄斑変性の症状と見え方
加齢性黄斑変性では、視界の「中心」に変化が出るのが特徴です。周辺は見えているため、初期には異変に気づきにくいことがあります。
- 視界の中心が暗く感じる、黒く抜けたように見える
- 文字や図形の一部が欠ける
- 細かい文字が読みづらくなる
- 色の鮮やかさやコントラストが低下する
- 視力が落ちたと感じる
片目ずつ見たときに症状がはっきりすることが多いため、左右を分けて確認することが大切です。
加齢性黄斑変性の原因
加齢性黄斑変性は、年齢とともに黄斑の細胞が傷つきやすくなることで起こります。これに加えて、いくつかの要因が発症や進行に関係すると考えられています。
- 加齢
- 喫煙
- 野菜不足、食生活の欧米化
- 高血圧、肥満、脂質異常症
- 遺伝的要因
- 紫外線などの環境要因
特に喫煙は、発症や進行のリスクを高める重要な要因とされています。
加齢性黄斑変性の検査方法
加齢性黄斑変性が疑われる場合、眼科では目の奥の状態を確認する検査を行います。
検査によって、黄斑にむくみや出血、異常な変化がないかを調べ、病気の有無や進行の程度を判断します。
検査内容は、症状や目の状態に応じて医師が選択します。
痛みを伴わない検査が中心で、身体への負担はほとんどありません。
見え方に変化がある場合は、早めに検査を受けることが大切です。
加齢性黄斑変性の治療について
加齢性黄斑変性では、目の状態や検査結果に応じて、いくつかの治療方法が検討されます。
どの治療が適しているかは、見え方の変化や進行の程度をふまえて、医師が判断します。
主に、次のような治療が行われることがあります。
● 薬の注射(薬物療法)
黄斑部に異常な血管がみられる場合、その働きを抑える薬を目の中に注射する治療です。
一定期間、継続して行うことが必要になる場合があります。
● レーザー治療(光線力学的療法)
薬剤と弱いレーザーを組み合わせて、異常な血管を抑える治療です。
目の状態によっては、薬の注射と併用して行われることがあります。
● レーザー光凝固治療
異常な血管の位置や状態に応じて、レーザーを用いて治療を行うことがあります。
これらの治療は、すべての方に同じように行われるわけではありません。
治療の必要性や内容、通院の頻度については、その都度、目の状態を確認しながら調整していきます。
まとめ
加齢性黄斑変性は、見え方の中心に影響が出る病気で、早期発見がとても重要です。
進行の仕方や治療の必要性は一人ひとり異なるため、定期的な検査と医師による判断が欠かせません。
中心が見えにくい、文字が読みづらいなどの変化に気づいたときは、我慢せず眼科を受診しましょう。