~近視でお悩みのお子様に~

今、注目の近視矯正方法 オルソケラトロジー

こんな方におすすめ

お子様の近視の進行をできるだけ抑えたい方:オルソケラトロジーは、緑内障や黄斑疾患の原因となるお子さまの眼軸の延長が抑制されるといわれています。

裸眼でスポーツを楽しみたい方:オルソケラトロジーは特に動きの激しいスポーツや、水泳、サーフィンなどの水中スポーツを楽しむ方におすすめです。

レーシックなどの手術に抵抗がある方:オルソケラトロジーは手術の必要がありません。レンズの装用をやめれば角膜は一般的に1ヶ月程度で元に戻ります。

近視について

近視とは、眼球の長さ(眼軸長)が長かったり、角膜の形状によりピントが合わず、遠くが見えづらい状態です。
近年、スマートフォンの普及など私たちの生活環境の変化に伴い、子ども近視の増加と重症化は世界的な問題となっています。近視は、緑内障や網膜剥離等の目の病気の将来リスク上昇の原因となることが疫学データで明らかになっています。その為、人生100 年時代を生きる子どもたちの「見え方」を、生涯にわたって良好に保つためには、子ども時代に近視を発症・進行させない取り組みが重要です。
近視は、遺伝と環境の両方が関与し平均20歳くらいまで進行します。

●眼鏡の役割
裸眼視力がおよそ0.3以下になると、教室の一番前でも眼鏡が必要です。学業に支障が出る場合があるため、視力「0.3~0.5」を基準に眼鏡装用を考えましょう。眼鏡のつけ外しが原因で、近視が進むことはありません。なお、眼鏡の度数を弱めにしても、近視の進行抑制はできません。
●精密屈折検査
物を見ようとする時、眼の筋肉が緊張してピントを合わせます。幼児や小学生では、ピント調節を行う筋肉の緊張が強く、通常の視力検査では正確な値が分からない場合があります。
その為、視力がでにくい場合、眼の筋肉を休ませる目薬を点眼して調節力を取り除き、精密な検査を行う必要があります。小学生の初眼鏡の作成時、急激な近視進行時、近視予防治療開始前、仮性近視・弱視の診断の際等に用いられます。

 

近視進行を抑制する方法

今の子どもは親世代に比べて、明らかに近視が増加し、若年化している状態です。このような急激な変化は遺伝だけでは説明できず、環境が大きく関与していると言われています。子どもの近視進行の抑制の方法として、以下のようなものがあげられます。

日中に外で過ごす(1日2時間)
読み書きは 30cm 以上離し、30 分に一度は遠くを見る
食品成分クロセチンの摂取
オルソケラトロジー治療
多焦点ソフトコンタクトレンズ
こまめな視力チェックと適切な対応

※上記は一例です

 

オルソケラトロジーとは

特殊な形状のハードコンタクトレンズ(オルソケラトロジーレンズ)を就寝時に装用し、角膜の形状を矯正させることで、日中は裸眼で過ごすことができるようになる近視矯正法です。

コンタクトをつけているのは就寝中だけですので、日中は裸眼で生活でき、手術の必要もありません。最近ではお子様の近視進行の抑制効果(眼軸長抑制効果)にも注目されています。

国内外の研究で未成年への安全性・有効性が確認されたことから、2017年12月オルソケラトロジーのガイドラインの見直しが行われ、適応対象年齢の制限がなくなりました。しかし、保険診療ではありませんので、治療開始の契約時に自費の料金が発生します。

 

オルソケラトロジーの仕組み

オルソケラトロジーレンズを装着して就寝することで睡眠中に角膜の形状が矯正され、網膜上に焦点を結ぶようになります。レンズをはずしても角膜は一定時間その形をしばらく保つ性質があるため、日中の裸眼視力が向上します。
また、日中に焦点を合わせた状態を維持することができることで、眼軸長が長くなりすぎるのを抑制する働きがあることが分かっています。

 

装用前(近視の状態)

眼は入ってきた光を角膜と水晶体で屈折させて、網膜上で焦点を合わせることにより像として捉えます。
近視の場合は、この焦点が網膜より手前で結ばれるために像がぼやけて見えます。

 

 

装用中

レンズを就寝時に装用することで、角膜前面の形状が平坦化し、焦点が網膜上で結ばれて近視が矯正されます。

 

 

装用後(裸眼時)

レンズによって平坦化された角膜前面は、レンズをはずしても一定時間形状を保つため、日中は十分な裸眼視力が維持されます。

 

ほかの矯正方法との比較

メガネやコンタクトレンズ、レーシックとの違いをまとめました。オルソケラトロジーは、手術で角膜を削ることなく、日中メガネやコンタクトレンズがなしで生活ができる近視治療法です。

長所 短所
眼鏡
  • 手軽にかけたり外したりできる
  • 手入れが簡単
  • 激しい運動には不向き
  • レンズが曇ったり、視野が狭くなったりする
コンタクトレンズ
  • 強い近視や乱視・遠視でも矯正できる
  • 容姿に影響を与えず使える
  • 眼鏡と比較すると手軽にはつけ外しができない
  • ゴーグルなしで水泳には使えない
オルソケラトロジーレンズ
  • 日中は裸眼で過ごせる
  • 中止すれば2週間程度で元の角膜形状に戻る
  • 夜間に継続してレンズを装用する必要がある
  • 強度近視や乱視・遠視は矯正できない
レーシック
  • 常に裸眼で過ごせる
  • ケアの手間や追加費用がかからない
  • 外科手術が必要で、元の角膜形状には戻せない
  • 18歳以上でないと手術を受けられない

※上記は一例です。

 

オルソケラトロジー治療の条件

オルソケラトロジー治療は、すべての方に適用するわけではありません。以下の条件を満たす必要があります。(一例です)

〇極度の近視、乱視ではないこと
〇眼に異常がないこと
〇利用者(または保護者)がコンタクトレンズ(オルソケラトロジーレンズ)を清潔に保つことができること
〇未成年の場合は保護者が許可を得ていること 等

 

オルソケラトロジー治療の流れ

1.適応検査&トライアル装用 ※予約制

オルソケラトロジーレンズの説明を受け、装用に適しているか、近視度数、眼の健康状態を調べます。適応検査を受け、眼に問題がなければ院内のトライアルレンズを装用します。

  • オルソケラトロジーレンズの説明を受ける
  • オルソケラトロジーレンズの効果を体感
  • オルソケラトロジーレンズのフィッティング確認
  • レンズの装着脱ができるか

※予約枠が限られますので、お電話、またはWeb来院予約にてご予約ください。(金曜日午後に専用枠を設けています)

 

2.お試し装用(最長1か月)

適性検査から一週間後に届く、個々の患者様の眼の状態に合わせた専用レンズを用いて1週間の装用体験することができます。この期間に、ご自宅での装用習慣が身につくかどうか、またオルソケラトロジー治療での変化を確認いただきます。
この間、治療の継続を希望するかを決めてください。

  • 装用開始1週後に定期検査を行いますのでご来院ください。
  • 1週間後の検査結果によっては、最長1か月のお試し装用ができます。

 

3.治療継続

お試し期間終了後は、本治療の開始となります。お試し装用(最長1か月)に満足し、このまま治療を継続する場合は、追加費用の支払いが必要です。

  • 治療を継続しない場合は、専用レンズを返却していただきます。
  • 治療継続を希望しても、眼の健康状態などにより治療を続けられない場合もあります。

 

4.定期検査

定期検査は治療後の安全性・有効性の確認に大変重要になりますので、必ずお越しください。治療開始から1週間後、1ヶ月後、以降3ヶ月毎に来院が必要になります。

  • 来院されない等、定期検査ができない場合は途中で治療を中止させていただく場合がございます
  • 眼の状態により定期検査以外にも来院が必要になることがございます。

 

治療にかかる費用

初年度

適応検査&トライアル装用 5,500円
お試し装用(1週間~最大1か月)
*専用レンズの使用料
*お試し期間中の検査費用
*初回ケア用品
*お試し後、治療継続されない場合は33,000円を返金します。
55,000円
治療継続費
*専用レンズ代
*1年間の定期検査代(3か月毎、全4回)
*専用レンズの破損交換保証(1年以内、片眼につき1回)
*3か月ごとに交換するレンズケース
88,000円
レンズの紛失及び破損
*破損交換は治療開始後は1年間は保証適応致します。
33,000円/1枚

 

2年目以降

定期検査代(3ヶ月毎) 5,500円/1回
レンズの定期交換
*最低でも2年毎の交換をお勧めしています。
33,000円/1枚
  • 本治療は保険の対象外、自由診療となります。
  • 本治療中に、眼科医が必要と判断した場合は、その疾患に対する眼科的治療を受けてください。その際、費用は別途かかります。
  • 医療費控除の申請が可能です。当院から発行した領収書は大切に保管してください。(※参照:国税庁(医療費控除について/令和5年4月1日現在)